Dalots Series 

  時を越え、国を越え、人々は祈りを捧げてきました。そして、ささやかな幸せを願う気持ちを、あるいはとめどなく溢れる欲望を抱きながら増殖し続けてきました。

  祈りは時に思想をのせて宗教へと成っていきましたが、宗教や宗派の対立から人間は争いと差別の歴史を繰り返し、今なおその中にいます。

  だるまは禅宗の祖である菩提達磨をモデルに作られた日本の人形でありますが、今日では宗教を越えて縁起物として親しまれています。人間の願いと欲望の増殖をダルマに投影すると同時に、宗教や思想を越える象徴として描いています。

  とどまることのない祈りを背負い、ダルマは何を想い天に還るのか、前を見据える眼の奥に何を見ているのか。そこには、人々の欲望の根底に普遍的在るものが映っているかもしれません。そんなダルマの想いを描いていきたいと思っています。